「 レムリアの春を告げる星 」

 

 

洗い上げた髪から、花の香りが漂う。

 

 

その香りに包まれて、私は庭を歩く。

 

 

夜空には、満月を幾日か過ぎた月。

 

 

新月や満月、スーパームーン、ブルームーン、
多くの人たちが注目する、スペシャルな月もいいけれど、
誰も特別扱いしない、今日のような月が、私は大好きだ。

 

 

月のすぐ右下で、明るく輝いているのは、木星。

 

 

私は、心の奥で何かを感じて、月の上の方に視線を動かす。

 

 

あった。

 

 

月の右上には、青白く光るヒキアナリア。

 

 

月の左上、高いところには、オレンジ色にまたたくホクレア。

 

 

私にとって、このふたつの星は、レムリアの春を告げる星である。

 

 

ホクレア、ヒキアナリア、ルピカ、
その星々をつなぐと、まるで大きな船の帆のように見える。

 

 

月のランプを掲げて、天を航海するレムリアの船。

 

 

私の体は、森の奥から、それを眺めているのに、
なんだか、魂は、あの船に乗って、
レムリアの世界を旅をしているような気分になってくる。

 

 

今夜は、このまま眠りにつこう。

 

 

夢の中で、私は、誰かに会うだろう。

 

 

そして、レムリアとクリスタルの話をするだろう。

 

 

朝、目が覚めた時、
私とその人は、夢のことは覚えていないかもしれない。

 

 

でも、きっと、幸せな何かが、胸の中に残るだろう。

 

 

やがて、時が満ち、お互いの中で静かにきらめく喜びが、
私とその人を呼び寄せる。

 

 

そして、その人は、私のつむぐレムリアの物語に、
新たなページを付け加えてくれるだろう。

 

 

 

 

 

 

 



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