「 そして、物語が。。。。。。 」

 

 

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私が持っているクリスタルの中でも、
かなり古いクリスタルのひとつ。

 

 

このクリスタルを迎え入れたのは、
確かまだ10代の頃、
18才か19才くらいのことだったと記憶しています。

 

 

ハート型のラピスラズリに刻まれているのは、
小さな羽をはためかせて飛ぶ天使。

 

 

この天使は、当初は金色で刻印されていたのですが、
長い長い時を経ていくうちに、いつしか金の部分が剥がれ落ち、
今は、彫りだけが残っています。

 

 

それだけたくさんの時間をともに過ごしてきたのだと、
このクリスタルを眺めるたびに、
自分がこれまで紡いできた物語のことを想います。

 

 

私は時を経たものが好きです。

 

 

もともと時を経てきたものを迎え入れることも好きですし、
真新しいものを迎え入れ、それが自分と一緒に少しずつ少しずつ
味わいを深めていくのも好きです。

 

 

長い物語の中で、私自身も変化し、
今はもう、このラピスラズリに刻まれているような
愛らしいタイプの天使のものを集めることはなくなりました。

 

 

ラブリーなエンジェルたちは、
ひとり、またひとりとご縁のある方のもとに旅立って行きましたが、
なぜかこの子だけは、ずっと私のもとに残り続けています。

 

 

吹きつけられたゴールドがなくなり、
よくよく見ると、実はそこに天使がいるという、
今のこのラピスラズリが好きです。

 

 

金色の姿をした天使は消えたのに、
私を見守り続けてくれた天使は、やっぱりまだそこにいるのです。

 

 

まるで、「見えないけれど、確かにいるよ」
という天使からのメッセージみたいだと思います。

 

 

中央にあった、大きなゴールドが消えたことで、
ラピスラズリのところどころにある、パイライトの金色の部分が、
夜空で輝く星々のように浮かび上がり、
以前よりも、はっきりとその存在を際立たせるようになりました。

 

 

このラピスラズリを手に取って眺めていると、
まだまだ幼いけれど、一生懸命に生きていた、あの頃の自分を思い出します。

 

 

夢見がちで、繊細で、イマジネーション豊かな私は、
理想の自分や生活を思い描いては、うっとりとそれにひたり、
はっと我に返っては、それとは程遠い現実に幻滅していました。

 

 

あの頃も、私は森で暮らし、たくさんの幸せと豊かさに囲まれていたのに、
私は、「私が欲しいのは、これではなくて、あれなの。」
と、別のものばかり見ていたのです。

 

 

 

何も変える必要がないこと。

 

 

私は私でいいこと。

 

 

私が魂から求めているものは、
いつか必ずベストタイミングで届けられること。

 

 

その時は、全然上手く行っていないと思っても、
すべては順調であること。

 

 

長い長い、自分探しの旅の中で、
自分の足で歩き、自分の頭で考え、
無理な背伸びも、恥ずかしい思いもいっぱいして、
たくさん笑って、たくさん泣いて、
他の誰かからの受け売りではなく、

自分自身の人生を通して受け取った体験のすべてが、
私にとって、かけがえのない宝物であり、
永遠になくなることのない、本物の豊かさです。

 

 

それは、ゆるぎなく、凛として、いつもしなやかに私を支えてくれます。

 

 

自分の魂が本当に素晴らしい何かを感じた時、
迷いなく大地を蹴って、

自由に、高らかに大空に飛び立てる、今の私の背中の大きな羽は、
このラピスラズリの天使のような、小さな小さな羽から、はじまりました。

 

 

 


この世界のどこかに、ひっそりと存在する緑の扉を、
そっとノックする音が聞こえます。

 

 

扉を開けると、めずらしく人間界からの訪問のようです。

 

 

目の前に立つ、その人の瞳の中に、
どこかの誰かと、そっくりな輝きがあるのを見つけます。

 

 

その人の背中には、本人は気づいていないけれど、
それはそれは美しい翼があるのが見えます。

 

 

私は、ローズマリーの精から、小枝を1本もらって、

その人に差し出しながら言います。

 

 

「どうぞ、そこにおかけになってください。
そして、よろしければ、この香りをかいでみて。
とても素敵な気分になれるのよ。
今、お茶をいれますね。」

 

 

私は、ゆっくりと、小さなキッチンへ消えます。

 

 

その人が、ひとりで静かに、その香りと、聖なるひとときを過ごせるように。

 

 

 


しばらくして戻ってきた私は、
草や花の色をした透き通るお茶が、

なみなみと注がれたガラスのカップをその人に差し出しながら、たずねます。

 


「それで、今日は、なぜここに?」

 

 

「あの。。。。。 このクリスタルが、とても気になって。。。。。。」

 

 

 

そして、物語がはじまります。

 

 

 

 

 

 

 



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