「 星の名がついた空飛ぶ船たち 」

 

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「 聖なる灯をともす旅 ハワイ・カウアイ島 」

〜その後のお話〜

 

 

 

 

 

今回のカウアイ島の旅で、私たちがホノルルに到着した時、

私たちが乗る空飛ぶ船の後ろに、ぴったりとついてきた船がいました。

 

 

私は、その船は、ホクレアではないかと直感で感じました。

 

 

船の名前を知りたいと思いましたが、

窓からは、船の名が書かれている機体の右側は見えず、

反対側の左側しか見えませんでした。

 

 

ですが、空飛ぶ船の左側の後方に、

小さく機体番号が書かれているのが目に入りました。

 

 

機体番号とは、空飛ぶ船のひとつひとつに割り振られているもので、

それがわかれば、そこから船の名前を知ることができます。

 

 

私は、その船の姿を写真におさめておきました。

 

 

 

 

 

 

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私たちが乗る船「ヒキアナリア」の後ろにいた船の機体番号は、

『 N381HA 』

 

 

 

 

 

 

 

ハワイアン航空のA330-200という機種の飛行機には、

星や星座の名前が付けられています。

 

 

これは、その昔、海図もコンパスも方位磁石も持たず、
夜空に輝く220もの星々を記憶し、
遠いポリネシアからカヌーに乗ってハワイにたどり着いた
ハワイアンの祖先、古代ポリネシア人とポリネシア航法の伝統に

敬意を表してのことだそう。

 

 

 

 

 

 

2016年9月の時点で、星の名がついた空飛ぶ船は、

全部で23機あります。

 

 

私たちがよく知る星もあれば、

この星は一体どんな星なのだろうと思う星もあり、

中には、それぞれ別のハワイ名の星なのに、

どうやら同じ星を指しているらしきものも存在します。

 

 

 

 

 

 

森の奥に戻り、『 N381HA 』が、どの星の船であるのか探し当てた私は、

ああ、やっぱり・・・と思いながら微笑みました。

 

 

その船は、やはり『ホクレア』でした。

 

 

『姉妹星』の名の通り、

私たちが乗った「ヒキアナリア」と「ホクレア」は、

あの日、あの場所で呼び寄せ合ったのでした。

 

 

ここに、ハワイアン航空の星の名前がついた船の一覧を載せておきます。

 

 

あなたが惹かれる星、あなたにご縁のある星の船は、ありますか?

 

 

 

 

 

〜*ハワイアンエアラインズ  星の名前がついた空飛ぶ船たち*〜

 

 

 

 


N380HA  【  Makali’i 】   Pleiades (プレアデス おうし座の散開星団)

 


N381HA  【 Hōkūle‘a 】   Arcturus (アークトゥルス うしかい座の1等星) 

 


N382HA  【 Iwakelii 】   Cassiopeia (カシオペア座)

 


N383HA  【 Hanaiakamalama 】    Southern Cross (南十字星)

 


N384HA  【 Hokupaa 】   Polaris (ポラリス 北極星)

 


N385HA  【 Manaiakalani 】    Scorpio (蠍座)

 


N386HA  【 Heiheionakeiki 】   Belt and Sword of Orion (オリオンのベルトと剣)

 


N388HA  【 Nahiku 】   Big Dipper (北斗七星)

 


N389HA  【 Kealiiokonaikalewa 】   Canopus (カノープス りゅうこつ座の1等星)

 


N390HA  【 Namahoe 】   Gemini  (ジェミニ 双子座)

 


N391HA  【 Hokulei 】   Capella  (カペラ ぎょしゃ座の1等星)

 

 

N392HA  【 Hikianalia 】   Spica (スピカ 乙女座の1等星)

 


N393HA  【 Lehuakona 】   Antares (アンタレス 蠍座の1等星 )

 


N395HA  【‘A’a  】  Sirius (シリウス おおいぬ座の1等星)

 


N396HA  【 Keoe 】   Vega  (ベガ こと座の1等星)

 


N399HA  【 Kumau 】    Polaris (ポラリス 北極星)

 


N370HA  【 Kuamo‘o 】   Milky Way (天の川)

 


N373HA  【 Kūkalaniʻehu 】   Aries (牡羊座)

 


N374HA  【 Melemele 】    Corvus (からす座)

 


N375HA  【 Humu 】   Aquila (わし座)

 


N378HA  【 Kaukamalama 】   <a star that rises with Kawelolani>
( Kawelolaniという名前の星とともに昇ってくる星)
 

 

N379HA  【 Pau-ahi 】   Delphinus (いるか座)

 


N360HA  【 Tutukamolehonua  】  Gacrux (南十字星の2等星

十字を形成する4つの星の中で唯一の赤い星)
 

 

 

 

 

 

 

 

 


「 聖なる灯をともす旅 ハワイ・カウアイ島 vol.14 」

 

 

 

リリアの森へと帰る日がやってきました。

 

 

今日の午後には、空飛ぶ船が、私たちを迎えに来ます。

 

 

カウアイで過ごした数日は、
あっという間のようにも、数ヶ月のことのようにも感じました。

 

 

それは、私たちが、夢中になって今を生きていた証でした。

 

 

 

 

 

 

 

その日、カーテンを開けると曇り空。

 

 

これが、展望台に行く日や空を飛ぶ日だったら、
多少なりとも気落ちしてしまうところですが、
もう旅の最終日なので、気が楽です。

 

 

「今日は、雨が降ってくれないかなぁ。
そうしたら、滝が見られるんだけどな。」

 

 

「あらまぁ、ダーリン、雨が降って欲しいだなんて、
普通の旅ではなかなか思わないことだけれど、
確かに、私も4年前に見た、あの素晴らしい滝をまた見たいわ。」

 

 

 


白いティーカップに色鮮やかなハイビスカスティーをたっぷり注ぎ
フレッシュなサンドウィッチとベビーリーフのサラダで朝食をすませると、
私たちは、荷造りに取りかかりました。

 

 

クローゼットのハンガーにかけたワンピースをたたみ、
身の回りのこまごまとしたものを、ひとつひとつしまっていきます。

 

 

トランクと手持ちの鞄にすべての荷物をおさめると、
部屋の中は、私たちが最初にドアを開けて入ってきた時と
ほぼ同じ状態に戻りました。

 

 

カウアイを発つのだという実感が、一気にこみ上げてきます。

 

 

「ああ、もう帰るのだわ。。。。。。」

 

 

私は、窓に近寄り、プルメリアの木を見下ろしました。

 

 

「プルメリアの妖精たち、幸せなカウアイの時間をありがとう。
私は、リリアの森に戻ります。」

 

 

「フェアリーリリア、お礼を言いたいのは私たちの方です。
あなたとあなたの素敵なフェアリーフレンドたちに、
ハートいっぱいのアロハを。
あなたがまたこの島にやってくる日を心から楽しみにしています。

マハロ!」

 

 

 

 

 

 

*     *     *

 

 

 

 

 


旅の最終日は、空飛ぶ船の乗り継ぎがあるため、
移動時間を考えると、たくさんの予定は入れられません。

 

 

今日は、昨日訪れた、あの山が見える場所だけに行くと、
旅を計画した時から決めていました。

 

 

幾度も往復するうちに、

すっかり日常の一部になったかのようなカウアイの道。

 

 

小さな町を通り抜けながら、海岸線をなぞるように進んで行くと、
次第に緑が濃くなり、空気が潤いを帯び始めてきたのを感じます。

 

 

「このあたりに来ると、リリアの森を思い出すわ。
緑が元気いっぱいなの。」

 

 

 


いくつかのカーブを越えて、急に視界が開けた時でした。

 

 

強いデジャヴとともに、言葉にならない感覚が全身を包みました。

 

 

初めてカウアイ島を訪れ、ここからの景色を見た時も、
私は、同じものを感じたことを思い出しました。

 

 

生い茂る緑の向こうに見える海。

 

 

その先にある山々。

 

 

この景色。。。。。。

 

 

 

 

 

これは。。。。。。。

 

 

 

 

「リリア、滝だ!」

 

 

 

 

 

愛する人の声に、はっとして、視線を動かすと、

雲と霧に覆われた高い緑の山肌から、
白い糸のような滝が何本も流れ落ちているのが見えました。

 

 

「すごい!
滝が見たいから、雨が降って欲しいと思っていたんだ。
望んでいた通りになったよ!」

 

 

「本当だわ!

昨日は、細い滝が、かろうじて1本見えただけだったのに。
あなたの思いを宇宙が受け取ったのね!」

 

 

「そこまで行ってみよう。」

 

 

 

 

私は、そこからの眺めが大好きでした。

 

 

「ダーリン、私、ここからの眺めに、たまらない懐かしさを感じるの。」

 

 

 

 

 

 

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雲の切れ目から差す光が、大地のあちらこちらを照らし出し、
光が降りそそいでいるところだけ、一瞬緑が明るくなります。

 

 

濃い緑と明るい緑が、次々に入れかわる様子は、
まるで変幻自在の神様のパッチワークを見ているようでした。

 

 

 

 

 

 

 

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そして、あの滝。。。。。。

 

 

「1、2、3、4、5。
全部で5つの滝が見える。」

 

 

 

 

 

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晴れた時にくっきりと見える滝も素晴らしいのですが、
靄がかった山々に、うっすらと見える滝は、
この世のものとは思えないほど幻想的で、
それは、神々の世界そのものでした。
 

 

 

 

 

 

 

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「昨日行った場所まで行こう。
滝がもっと近くに見えると思うよ。」

 

 

少し経つと、大粒の雨が降り出しました。

 

 

「リリア、今回の旅では、お天気が完璧だね。
晴れて欲しい時には晴れて、

雨が降って欲しい時には雨で。」

 

 

「あの滝は、雨が降らないと現れないから、
カウアイの神様に心から感謝だわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日、山を眺めた場所にたどり着くと、雨は小降りになり、

私たちは、カウアイのシャワーを浴びながら、
思う存分滝を眺めました。

 

 

カウアイの雨は、本当にシャワーという表現がぴったりです。

 

 

肌に心地よく、傘などいりません。

 

 

たいていの場合、すぐに上がって、太陽が顔をのぞかせます。

 

 

そこには、たくさんの花が咲き乱れており、
お花の妖精たちとも、たくさんおしゃべりをしました。

 

 

雨粒が光る花たちは、瑞々しく輝き、どれもそれぞれに美しく、
私は、花から花へと飛び回る蝶のように、
惹かれる花に近づいては、また別の花のところへと移っていきます。

 

 

 

「ダーリン、私、この香りを知っているわ。
大好きな香り・・・・・
私の家の庭にもこの花はある。
なんだったかしら?
そうだわ、ガーデニアよ!」

 

 

 

 

 

 

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愛らしくうつむく、紫の花。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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レッドジンジャーを見ると、

自分が本当にハワイにいることを感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ふんわりと群れて咲くのは、プルメリアの仲間でしょうか。

花びらが、私の知っているプルメリアより、ずっと薄く、繊細なような気がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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とびきりの笑顔で、この島を訪れる人々を迎えるのは、

ハイビスカスの妖精。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リリア、最後に、4年前にあの滝を見た場所に行って帰ろう。」

 

 

「この4年間、ずっと私たちの胸の中にあった滝ね。」

 

 

 

 

 

 

 

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右の山に1本、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そして、真ん中の山に4本の滝が流れ落ちています。

 

 

 

 

 

 

 

 


「いつまででも、眺めていたくなるわ。」

 


「本当だね。」

 


「ダーリン、今回のカウアイ島の旅、
素晴らしい旅だったわね。」

 


「リリアと一緒にいると、いつも素晴らしいけれど、
今回は、また特別に素晴らしかった。」

 


「あなたのおかげよ。ありがとう。」

 


「こちらこそ、ありがとう。」

 

 

 

 

 

 


*      *      *

 

 

 

 

 

 

私たちの愛する島、カウアイが、遠ざかっていきました。

 

 

物理的には遠ざかっていくのに、
私の心は、どんどんカウアイ近づいて、
ぴったりとひとつになっているのを感じていました。

 

 

窓の外では、あたたかなホクレア色の夕焼け空と、
青白く光るヒキアナリア色の夜の空が溶け合って、
まるで、この旅のフィナーレを飾ってくれているようです。

 

 

もう間もなく、一番星が輝き始めることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

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「 聖なる灯をともす旅 ハワイ・カウアイ島 vol.13 」

 

 

 

水の女神に清められた私たちは、
今度は、海の女神の抱擁の中にいました。

 

 

私は、幼い頃から人魚でした。

 

 

つまり、海で泳ぐ子どもでした。

 

 

私が昔から慣れ親しんできた『リリアの海』には、
細やかな白い砂、透き通る青い水、
そして、そのそばには、緑に覆われた山々がありました。

 

 

人は、自分の本質と共鳴するものを、魂で感じ取ります。

 

 

私が旅先で呼び寄せられるようにしてたどり着く海は、
どれも『リリアの海』に似ていました。

 

 

 

 

 

 

「ダーリン、今日はお天気がいいから、
海がとてもきれいに見えるわ。」

 

 

 

アクアマリンと透明な水晶が溶け合って、海の女神の魔法で水になったら、
きっとこんな色をしているのでしょう。

 

 

 

 

 

 

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砂浜に戻りながら、私は心の中で言いました。

 

 

 

 

『マーメイドリリアは、歩ける足を持った、めずらしいタイプの人魚でしたので、
素晴らしいことに、海から上がっても、恋に落ちた人間の王子様と、
幸せに暮らすことができました。』

 

 

 

 

もしも、私が、人魚が主人公の物語を書いたら、

そんなお話になるわね。。。。。

 

 

たった今、インスピレーションで受け取ったばかりのストーリーを想像して

私は、ひとりでクスクス笑いました。

 

 

素敵だわ。

 

 

いつか本にしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

*      *      *

 

 

 

 

 


その日の午後、私たちは、前回も訪れた場所をたずねました。

 

 

午前中は、快晴ともいえるお天気でしたが、
そこに到着する頃には、雲が多くなってきていました。

 

 

 

 

 

 

 

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4年前は、山々から、たくさんの滝が流れ落ちていました。

 

 

雨が降ると、何本もの滝が現れるのです。

 

 

その景色を見た私たちは、その神々しい光景に圧倒され、
それをぜひまた見たいと思っていました。

 

 

ここ数日は、お天気続きでしたので、
残念ながら、見える滝は1本でした。

 

 

 

 

 

 

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滝の数は1本で、曇り空でしたが、
それでもやはり、私たちは、ここからの眺めが好きでした。

 

 

歩いたり、座ったり、いろいろな角度から山を見ているうちに、
雲間から漏れる光が、ずいぶんとやわらかくなっていることに気づきました。

 

 

いつの間にか、夕暮れが近づいています。

 

 

今夜はここに泊まりたいくらいですが、
プルメリアの妖精たちが、私たちの帰りを待っています。

 

 

さぁ、もう戻りましょう。

 

 

 

 

 

 

 

*      *      *

 

 

 

 

 

 


帰り道、私たちは、今日一日の出来事を、
ひとつひとつ振り返りながら語り合っていました。

 

 

大冒険の末にたどり着いた聖なる神殿、
アクアマリンと水晶の海、
潤いに満ちた緑の山々と滝。。。。。

 

 

あれほど素敵な体験をしたのですから、
話は永遠に尽きなそうです。

 

 

「あ、雨だわ。。。。。。」

 

 

カウアイは、場所によって、天気がいろいろと変わります。

 

 

山を見ている時には、曇っていましたが、

しばらくすると、晴れてきました。

 

 

「あら、少し前から晴れてきていたのに、今度は雨?
カウアイのお天気は、本当におもしろいわね。」

 

 

そして、外に向かって歩き出し、

カウアイの神様が降らせてくれるシャワーを肌に受けた瞬間、
私は、不思議な感覚を感じました。

 

 

そして、何かに呼ばれるように、後ろを振り返りました。

 

 

 

「ダーリン、虹!」

 

 

 

 

 

 

 

 

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「リリア、また虹が出たね!

すごいな。一体いくつ目の虹だろう。」

 

 

「ああ、こんなにも素晴らしい一日を、

虹に祝福されて、締めくくれるなんて。。。。。」

 

 

 

 

 

美しいアーチを描いてかかるその虹は、
『虹の乙女』と私たちへの祝福のように感じました。

 

 

聖なる神殿で受けたエネルギーが、一瞬にして体の中に甦り、
私は、幸せな気持ちに包まれながら、

その虹に向かって、小さくお辞儀をしました。

 

 

 

 

 

 

 


「 聖なる灯をともす旅 ハワイ・カウアイ島 vol.12 」

 

 

 

 

「私は、この道だと思う。」

 

 

「僕は、こっちだと思う。」

 

 

 

 

私たちは、それぞれ別の道を指さして言いました。

 

 

それまでひとつだった道が、そこから何本かに分かれており、
私たちは、その前で立ち止まっていました。

 

 

「4年ぶりだから、記憶があやふやだわ。
あの時もさんざん迷って、ようやくたどり着いたのよね。
ダーリン、まずは、あなたの道を行ってみましょう。」

 

 

「きっとこっちだと思うんだけどな・・・・」

 

 

 

 

 

しばらく歩いたところで、愛する人が立ち止まり、
ちょっぴり申し訳なさそうに言いました。

 

 

「違う、こっちじゃない。
ごめんね。
やっぱりリリアの方が正しかった。」

 

 

「あら、ダーリン、気にすることないわ。
違ったら、また引き返せばいい。ただそれだけよ。
何も問題はないわ。」

 

 

 

 

 

私たちは、最初の場所に戻り、
今度は、もうひとつの道を歩き始めました。

 

 

 

 

 

 

「たぶん、この道であっていると思う。
ああ、思い出すわ。4年前を。
あの時は、雨だったのよね。
でも、今回は、こんなにいいお天気。」

 

 

「そうそう、雨だったよね。
そして、確かにこんな道だった。
さすがリリアだよ。
よくわかったね。」

 

 

「なんとなく、この道だと感じたの。」

 

 

 


 


 


 


 

 

 

 

 

 


いつの間にか、歩きやすかった道が消え去り、
気づくと、道らしきものがなくなっていました。

 


「この生い茂った草。誰も通った形跡がないわ。」

 

 

「途中までは確かに、4年前に通った道だった。
こっちでいいのかな。」

 

 

 

 

私は、夏の森で外を歩くのと同じ格好、
コットンのノースリーブのワンピースにサンダル姿でした。

 

 

歩くたびに、むき出しになった手足に、容赦なく草があたります。

 

 

 


もっと、しっかりとした恰好をしてくるべきだったわ。

 

 

4年前は、雨が降っていたから、もう少し体を覆う服を着ていたはず。

 

 

今回は、お天気がいいので、ついうっかりしていたわ。

 

 

でも、今更しかたない。

 

 

それに、幼い頃は、こんな姿で、森を駆けまわっていたのだもの。

 

 

小さな擦り傷なんて、日常茶飯事だった。

 

 

私は、胸の高さまである草の海の中で、

ひとりでにっこりと笑いました。

 

 

自分が野生児であることを思い出す、いい機会だわ。

 

 

 

「ダーリン、私、こういうの大好き!
私、探検とか、冒険とか、昔から大好きなのよ。
そうだわ、前にここに来た時も思ったの。
私は、生まれながらの冒険者だって。」

 

 

「リリア、ここからすごく急だよ。
登れる?」

 

 

「もちろんよ!」

 

 

 

 

 

 


私は、夢中で草をかき分けると、ひたすら前へ前へと進みました。

 

 

もう心の中には、あの美しい神殿のことしかありません。

 

 

疲れを感じるどころか、不思議な推進力のようなものを感じました。

 

 

まるで宇宙が自分と一体となって、一緒に前に進んでいるようでした。

 

 

 

 

 

 

 

「リリア、石が見えてきた。
間違いない、やっぱりここだよ。
もうすぐだ!」

 

 

「あの石!」

 

 

 

 

 

 


 


 


 

 

 

 

 

 


上から笑い声が降ってきました。

 

 

顔を上げると、愛する人が私を見下ろして笑っています。

 

 

「リリア、すごくかわいいよ。
とっても一生懸命で。」

 

 

私は、二本の腕で、必死に石にしがみつきながら答えました。

 

 

「もう最高に一生懸命よ!」

 

 

「リリア、手を伸ばして。
ひっぱり上げるよ!」

 

 

 

 


体が持ち上がった瞬間、
一瞬にしてエネルギーが変わったのがわかりました。

 

 

私は、自分が、聖なる神殿に迎え入れられたのを感じました。

 

 

 

 

 

 

「着いたわ!」

 

 

 

 

 

 

 

大きく深呼吸すると、私は、後ろを振り返りました。

 

 

どこまでも真っ青な海が、空とひとつになって、
私たちを包んでいました。

 

 

聞こえてくるのは、風の音、さざ波の音、鳥たちの鳴き声、
それだけです。

 

 

「ああ、ここは、やっぱり特別な場所だわ。。。。。」

 

 

 

 

 

 

 

 

*     *     *

 

 

 

 

 


「ダーリン、あなたと一緒に、
またこの場所に来ることができてうれしい。」

 

 

「僕もだよ。
ここは、本当に聖なる場所なんだね。
リリアの森と同じだ。」

 

 

 


私たちは、靴を脱いで、裸足になると、
緑の草に覆われた神殿をゆっくりと歩きました。

 

 

足の裏から、直接エネルギーが伝わってきます。

 

 

マナが宿った石に、持ってきたプルメリアの花を供えると、
またここにやってくることができた感謝を神々に捧げました。

 

 

 

 

「ダーリン、クリスタルたちは、どこ?」

 

 

「この中だよ。」

 

 

「まぁ、これは、重かったわね。どうもありがとう。」

 

 

 

 

私は、森の奥から連れてきたクリスタルたちを、
ひとつずつ大地の上に並べました。

 

 

 

 

 

 

 

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私たちの宝物、「伝説のタントリックツイン」の分身である、
これぞソウルメイトのクリスタルと呼びたくなるような
素晴らしいタントリックツイン。

 

 

湖の底に沈んだ、あのオリジナル鉱山から掘り出された、
貴重なレムリアンシード・クリスタルの大きなスフィア。

 


そのスフィアは、レムリアの乙女たちの魂のように透き通り、
どこまでも澄んだ世界の中には、2つの大きな鮮やかな虹が、
まるで虹の女神の両翼のように浮かんでいました。

 

 

今回のキーワードのひとつ、「水のエネルギー」にインスピレーションを感じて
直感で選んだのは、とても稀少なダブルターミネイテッド型をした、
水入りアメジスト。

 

 

そのアメジストの中に内包された水の量は、
傾けるたびに水の音が聞こえてきそうなほど豊かなのです。

 

 

ある場所で、長年「秘蔵のアメジスト」として大切に守られていたという眠れる女神は、
これから、「水」をキーワードに持つ、水の乙女たちを目覚めさせるために
私のもとにやってきたということでした。

 


この旅に連れてくるクリスタルを選んだ時、

最後に私の手が拾い上げたのは、

見るものの心を、煌々と輝く月光で照らし出すような
見事なシラーを持つブルームーンストーン。

 

 

このブルームーンストーンは、いずれ時が満ちた時、
「蒼き月の心」を持つ、月の乙女のもとに行くことでしょう。

 

 

そして、私個人のクリスタルと、
「虹の乙女たち」のためのブレッシングクリスタルを用意し、
持ってきた水を、そのクリスタルたちに注ぐと、
自分自身もその水を飲み、愛する人もそれに続きました。

 

 

その瞬間、クリスタルと私たちは、
この聖なる神殿で、同じ水によって清められたのです。

 

 

その身に、いくつもの雫を光らせて佇むクリスタルたちは、
レムリアの地に集う神々の化身ように美しく、
見えない次元で、お互いに何かを語り合っているようでした。

 

 

 

 

 

 

 

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「ダーリン、虹の乙女たちにつながりましょう。」

 

 

 

 


ここから先は、言葉を超えた世界で行われる、
魂と魂の聖なる交流です。

 

 

私は、自分のセッションについて、
長々と言葉で説明したことはありません。

 

 

でも、それでよいのでした。

 

 

私のもとには、宇宙が呼び寄せてくれた人々が、
いつも完璧なタイミングで集まりました。

 

 

 

 

 

私たちは、海に向かって並んで立つと、そっと手をつなぎました。

 

 

 

 

 

 

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「 聖なる灯をともす旅 ハワイ・カウアイ島 vol.11 」

 

 


プルメリアの木に、朝の太陽の光が降りそそいでいます。

 

 

今頃、プルメリアの妖精たちも、
私たちと一緒に、朝の目覚めを迎えているのでしょうか。

 

 

愛らしい形をした白い花々は、
夜明けの女神の祝福を受けて、ほんのりと曙色に染まり、
新しい一日のはじまりの、穏やかな幸せの中にひたっているようです。

 

 

海から吹く風に身をまかせながら、
ゆったりと揺れている緑のヤシの葉を見ていたら、
まるで私に向かって、朝の挨拶をしているかのように思えてきました。

 

 

「おはよう、プルメリアの妖精さん、ヤシの木の精霊さん。
そして、このカウアイに生きるすべての生命たち。
今日も素敵な日ね。」

 

 

 

 

 

 

*      *      *

 

 

 

 

 

「このクリスタルたち全員を連れて行きたいの。
ちょっと重いけれど、これは、『幸せな重み』ね。」

 


「僕が持つから大丈夫だよ。」

 


「ダーリン、ありがとう。

 

出発の前に、あのプルメリアの木のところに寄ってもいい?

お花をもらいたいのと、あと、もうひとつやりたいことがあるの。」

 

 

 

 

 

 

 


外に出ると、うっとりと目を閉じたくなるような、爽やかな風が吹き抜けました。

 

 

ああ、カウアイの風。。。。。。

 

 

何本も並ぶヤシの木の向こうには、真っ青な海が広がり、
心地よいリズムを刻みながら、白い波が打ち寄せているのが見えます。

 

 

階段を下りて、小さな小道を歩き、
もうおなじみになった古いアイアンのゲートの鍵を持ち上げて、
そこを通り過ぎると、大きなプルメリアの木が出迎えてくれました。

 

 

足元には、いくつかの花が落ちています。

 

 

私は、花が大好きでしたが、
めったなことでは、「咲いている花を摘む」ということをしませんでした。

 

 

同様に、花を鋏で切って部屋に飾るということも、
ある特定の理由以外では、ほとんどした記憶がありません。

 

 

私が花を愛でたい時には、
決まって、自分から咲いている花のところに出向いて行き、
切ったり、取ったりせず、その美しさを楽しませてもらい、
また戻ってくるのです。

 

 

どうやら、花の命をもらわず、生きたままにしておくというのが好きらしい、
と気づいたのは、だいぶ以前のことでした。

 

 

幸せなことに、森の奥では、花を切って飾らなくても、
十分にその素晴らしさを感じることができました。

 

 

窓の外を見れば、何かしらの花が見え、
庭は、庭と言うより森の入口で、
その森を歩けば、そこは、野生の花たちの楽園でした。

 

 

 

 

 

 


鋏で花を切るという行為が、どうにも苦手だった頃、
花の妖精が、私に話しかけてきたことがありました。

 

 

「フェアリーリリア、
心やさしいあなたの愛をとてもうれしく思うわ。

 

 

私たちを気づかってくれて、ありがとう。

 

 

でも、心配しないで。

 

 

それは、例えて言うならば、あなたが髪を切るのと同じような感覚なの。

 

 

髪の毛は、あなたの一部だけれど、切っても、けっして痛くはないでしょう?

 

 

むしろ、素敵な人が、あなたの美しさをより引き出してあげたいと思って、
あなたの髪を切る時、きっとあなたは喜びを感じていると思う。

 

 

それと同じで、
愛にあふれた人が、私たちの美しさに感動しながら花を鋏で切る時、
私たちは、喜びを感じているのよ。」

 

 

 

 

 

*      *      *

 

 

 


カウアイ島に着いた初日、
窓から見える大きなプルメリアの木を見つけて歓喜した私は、
すぐさま、その木のところに降りて行きました。

 

 

何年振りのご対面かしら。

 

 

なんて、きれいなの。。。。。

 

 

その花をもらって、耳の上に飾りたいと思いましたが、
美しく咲いている花の命を、自分の手で摘み取ってしまうことに躊躇した私は、
足元に落ちている白い花を拾い上げて、その香りを吸い込みました。

 

 

香りというものは、時にどんなものよりも、強く、鮮明に、記憶を呼び覚まします。

 

 

「この香り。。。。。」

 

 

懐かしさに、ふいに涙があふれそうになったその時、
上の方から声がしました。

 

 

「フェアリーリリア、ようこそ、カウアイへ。
どうぞ、この木から、直接お花を摘んでください。」

 

 

「でも・・・・・」

 

 

「見てください。
この大きな木を。
このたくさんの花を。
ひとつが落ちても、また別の花が咲きます。
常に、その繰り返しなのです。
私たちは、とても豊かです。

 

 

あなたが、私たちの花を大好きなこと、
だからこそ、私たちの花を耳に飾りたいと思っていること、
クリスタルのそばに置いてあげたいこと、
あなたのハート、みんな知っています。

 


あなたには、わかるはずです。

 


どの花が、あなたの耳の上に行きたいか、
どの花が、クリスタルたちと一緒に過ごしたいか。

 


それは、あなたにご縁のある花が、ずっとこの木にくっついていたら、
永遠に体験できない喜び。

 


さぁ、遠慮せずに選んで。」

 

 

 

 

 

*      *      *

 

 

 

 


私が毎朝、心を痛めることなく、
感謝の気持ちでプルメリアの花を摘めるようになったのは、
その言葉のおかげでした。

 

 

 

 

 

 

 

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「ダーリン、今日は、聖なる神殿に行く日だから、
あの神殿に捧げる花もいただきましょう。

それから、森から連れてきたクリスタルたちを、
このプルメリアの木のエネルギーに触れさせてあげたいの。」

 

 

私は、それにぴったりの場所を見つけました。

 

 

太い木の幹が、途中から左右に分かれており、
そこにクリスタルを置けそうでした。

 

 

「ここがいいわ。」

 

 

クリスタルを取り出して、安定して置ける場所を探しながら、
私は、前にもこんなことをした記憶があることを思い出しました。

 

 

リリア・バービー・クリスタルたちは、
どの子も、みんな木登りが大好きなようです。

 

 

「こうして、まわりにプルメリアの花を飾って。。。。。
ダーリン、どう?」

 

 

「すごく素敵だよ!」

 

 

 

 

 

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「このタントリックツインは、私たちの分身だから、
なんだか、こう、南の島のハネムーンという感じね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ダーリン、ありがとう。
今日、一番やりたかったことのうちのひとつができたわ。」

 

 

「では、そろそろ出発しようか。」

 

 

「そうね。」

 

 

「向こうの道を通って行こう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

*     *   *

 

 

 

 

 

 

「ここには、白いプルメリア以外にも、たくさんの花が咲いているわね。

見て!ピンクのプルメリアよ。
白もいいけれど、ピンクもかわいいわ。」

 


「あのピンクのプルメリア、リリアっぽいよ。
かわいらしくて、可憐で、

ピンクのプルメリアも、きっと似合うと思うな。」

 

 

 

 

 

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「この花は、初めて見るわ。
小さなハイビスカスみたいな赤い花が、たくさん咲いていて、

とても楽しそう。」

 

 

 

 

 

 

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「これはまた、なんて鮮やかなブーゲンビリア!」

 

 

「リリア、知ってる?
ブーゲンビリアって、この花みたいにみえるのが葉っぱで、
真ん中にある、すごく小さな白いのが本当の花なんだよ。」

 

 

「ええ!?
これが、お花?
確かによく見ると、お花の形をしているわ。
ダーリン、あなたは物知りなのね。」

 

 

 

 

 

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「そして、あそこにあるのは、白いプルメリア。

やっぱり私、この花が大好きだわ。」

 

 

 

 

 

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